横浜女が滋賀で主婦する

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「一目置かれる大和言葉の言いまわし/山岸弘子」感想 奇しきゆかりにひかれて購入しました

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わたしの好んで使う語彙にヤングでないものも多い、ということを以前記事にしたことがあるのですが

 

(この記事です) 

 

今回はそんな「うつくしいにほんご」を求めるわたしがつい買ってしまった本の感想です。

何駅分もせっせと自転車をこいで図書館に通っているくせに、たまにポンと出費を惜しまず本を買ってしまうことがあります。

 

 

奇しきゆかりにひかれました

 

お外でランチしてお買い物して帰ろー!と旦那さんとお出かけしたとき、

彼のリクエストで本屋さんに立ち寄りました。

本屋に入るといつも「おおたも好きな本見てていいよ(ひとりでぶらぶらさせて)」と言われるので、先日もその通り別行動。

 

そのとき、なんとなく目に入ったのがこの本です。

  

 ほほう。

 

わたしは最近、円野まどさんのブログを楽しみにしているのですが、

(日常のほっこり心あたたまるお話や、ふと自身のまわりについても考えたくなるお話などがあるブログさんです。ゆるいイラストもかわいいです)

 

少し前に円野さんがこんな記事を書いていらっしゃいました。

 

www.ma-corpus.xyz

 

「汚名をすすぐ」ということばについてのエントリーです。

先ほど「わたしって古い日本語使っちゃうことあるんだよね☆だって文学部もんっ☆」と言っておきながら

汚名を雪ぐ(漢字で書くとよりうつしい)という表現は初めて知りました。

 

まだまだたくさん、消えかかっている「カッコイイ!」ことばがあるんだろうなーと

ちょうど意識していたところだったんです。

 

ちなみに先ほどご紹介した記事の最後に出てくる、

円野さんが別のブロガーの方(ブタ山ブタ男さん)から贈られていた本「日本の伝統色を愉しむ」も同じ棚に並んでいました。

(ブタ山さんのブログも拝見していたので、お二人が交流されていることに外野ながらほっこりしました)

 

滋賀県民御用達のスーパー「平和堂」内にある小さな本屋さんだったのですが、なんとすてきな品ぞろえしょうか。

こういうの大好きです。

 

ちなみにブタ山さんのブログはこちら↓

www.ikigaisagashi.com

(なるほどねぇと思う真面目な語り口の社会ネタですべりだしつつ、

最後はふゎお!となる下ネタで落としてくる愉快なブログさんです。

もちろんこの手法以外、下ネタのない記事もあります)

 

 

話がそれているので軌道修正します。

つまり申し上げたいのは、もとよりわたしの趣味であることに加え、ブログ関係でちょっぴりタイムリーだったこともあって

この本の棚にふらりとひかれたということです。

本の中にある言い回しなら、おおげさですが「奇しきゆかり」を使いたいところです。

(例文では「奇しきゆかりにひかれて結婚」となっていました。本来は日常向きではないかも知れませんね)

 

そしてちょうど旦那さんの書籍あさりも終わったようで、わたしがぱらぱらと立ち読みをしているところにやってきました。

ちょうどひらいていたページがこちら。

(本書の構成も伝わるかと思うので、写真をあげてみます)

 

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「あるまじき態度だね」

 

旦那さんは突如目に入ったこの言葉がたいへんツボにはまったらしく

あるまじき態度!!はは!『あるまじき』!おおたこの言葉使うの!?いつ!?」と非常に愉しそうにしていました。

 

笑われたのが悔しかったのと、

一冊置いておけば旦那さんに「なにその言葉、聞いたことなーい」と言われたときに対処しやすいのではと思い

購入決定。

 

本書の構成・「はじめに」で共感したこと

 

まず本書の構成ですが、「はじめに」から

 

・願い事を叶える大和言葉

・上手にイエス・ノーを伝える大和言葉

・かどを立てずに注意する大和言葉

・ビジネスを円滑に進める大和言葉

・ありがとうの気持ちを伝える大和言葉

・嫌味にならずにほめる大和言葉

・お詫びの心を伝える大和言葉

・人間関係を丸くする大和言葉

・訪問で役立つ大和言葉

・日常を美しく彩る大和言葉

 

…と、シーンごと10章で成り立っています。

 

そして導入である「はじめに」で、結局は一番大事なことを言っていると思うのです。

「大和言葉を使うと伝わりやすくなる」ことです。

 

もちろん、先ほどの「奇しきゆかりに…」なんて言っても「?」と思われることもあるかもしれませんが、

もっと日常の場面で大和言葉が使われてもいいのでは、ということ。

 

導入部の中では、

措置をお願いします→お取り計らいをお願いします

送付いたします→お送りいたします

持参してください→お持ちください

面会したいのですが→お目にかかりたいのですが

配布します→お配りします

 という例があげられており、

「耳で聞きやすい、特に電話で分かりやすい」と書かれていたのには納得です。

 

わたしは以前、銀行に勤めていました。

若い人はネットでちょちょいと自力で済ませてくれることもあるので、

窓口や電話での対応はご年配の方相手が多かったです。

そういえば自然と、大和言葉を選んでいた気がするなーと振り返ります。

 

もちろん、文書では漢語の方がカチっとして様になることもありますが

会話の中では、大和言葉を使うと丁寧ながらどこか柔らかい印象になるなと思います。

「印象」なので、ふわっとした主観なんですけどね。

 

ちなみに、大和言葉というとその範囲に議論の余地がありそうですが

 

本書では「大和言葉」を、厳密に定義されるものではなく、〝後世に残したい美しい日本語〟としてとらえております

 

と注意書きがされているので、この本の中では「漢語でも外来語でもない言いまわし」程度にとらえてかまわないと思います。

 

さっそく役に立った

 

興味深く読んだところで、いつ使うことになるやらと思っていましたが

さっそく役に立ちました。

 

実は先日のわたしの記事が、はてな界隈でもお顔の広い、しいたけさんことわっとさんのブログで紹介されたのです。

 

(この記事を) 


お戯れかもしれませんが「読み応えのあるレビューを書くブロガーだ」とお褒めの言葉まで賜り、

わたしの脳内はえらいこっちゃ!の嵐です。

スマートニュースからの謎履歴も出現したし、昨日だけアクセス解析のグラフがおかしいです。ひい。

 

わっとさんの記事はこちら。

「ハンスいいやつ説」でラストをもうひとつふたつ(ディズニーさんが)練り直してくれても面白かったなぁと想像させるお話です。

ハンス嫌いじゃないよ、ハンス。

www.watto.nagoya

 

で、身分違いのご紹介にお礼をお伝えしなくては!と思ったのですが

えらやっちゃ大合唱の脳内では何も考えられません。

そこで本書の「ありがとうの気持ちを伝える大和言葉」のページを開いたわけです。

 

 実際にコメントさせていただいたのがこれ↓

『アナと雪の女王』ハンス王子いい奴説というのを半ば本気で主張してみる。そして思い出した意外な人物 - しいたげられたしいたけ

言及恐れ入ります。トップレベルなど身に余るお言葉で、えらいこっちゃと震えています。なるほどハンスいいやつ説でストーリーを進めるのも有だったと面白く拝見しました。やはり豹変でバランスが崩れてますよね。

2017/03/06 13:24

 

「第5章ありがとうの気持ちを伝える大和言葉」より、

「恐れ入ります」「身に余るお言葉」をチョイスしてみました。

 

もちろん前述のとおり接客業もしていたわけで、本を見なくても知っていた言葉ではありますが

くるくるまわるアクセスカウンターにえらやっちゃ大合唱中では

落ち着いて失礼のない言葉を選ぶのに難しい状態だったので、本にたいへん助けられた次第です。

 

まさか「わお!引用サンキュ!びっくりしたけどとっても嬉しい!まじ光栄!これからもよろしく!しいたけさんも面白いこと考えるのねあはは、なんだかんだハンスは愛されキャラだよNE☆」とパッションのままにコメントするわけにもいきません。

しかも使い慣れない機能で初めて知ったのですが、はてなブックマークのコメントは100字までなんですね。けちですね。

 

使えるものから、へーと思うものまで

 

とまあ、「おそれいります」というすぐ取り入れやすい言葉から

使えそうにないけど知らなかったなぁへーと思うものまでたくさん載っています。

 

(例えば「石部金吉(いしべきんきち)」は、この先の人生でおそらく使わないと思います。

生真面目で融通の利かない人を、ちょっぴり愛情をこめてユーモラスに言い表せるそうです。

「第6章人間関係をまるくする大和言葉」で出てきました。

使用例*あの人は石部金吉のような人ですね)

 

あ、あと個人的に好きなのは「さかしら」です。

「第3章かどを立てずに注意する大和言葉」に出てきます。

 

「さかしらにわずかな不運を見せびらかすな!その右腕、切り落としてやる!」

 

というエボシ様(もののけ姫)の台詞を例文にしてはどうかと思うのですが、やはり後半が物騒すぎるでしょうか。

 

ちなみに「さかしら」とは、実際はそれほど知識や技術がないのに

何でも知っているように振る舞い、さも利口そうな態度をとりたがること。

自分の未熟さを自覚しないまま他人を見下すような人に

「さかしらな言い方だと思われては損ですよ(←実際に掲載されている例文)」と声をかければ、かどをたてずに忠告できると紹介されています。

今の若い子に伝わるかどうかは、実践あるのみです。

いやでも、うーん、さすがに伝わるか。

逃げ恥のみくりちゃんでも、「小賢しい」って使ってたし。

 

ほかには「徒花(あだばな)」「あたら花・あたら夜」なども

わたしがビビッときたことばです。

 

時候の挨拶

 

おまけ的に、時候の挨拶も載っています。

一雨ごとに暖かくなります。皆様、いかがおすごしですか」など…。

これも、大人なら知っておきたいなあと思いますよね。

実際にお手紙を書く機会はそんなに無くても、なんとなく。

 

まぁまぁおすすめ

 

趣味もありますし、うつくしい言いまわしでもまわりの現代人に伝わらなければそれもそれで意味がないし、

手放しに面白かったよ!みんなも読みなよ!!というほどではありませんが

語彙が少ないなぁと気にしている人、目上の人と話すのに苦労している人なんかは読んでみてもいいかも。

「お詫びの心を伝える」の章では、ビジネスシーン、特に接客業に携わる方が使えそうなフレーズがたくさんありましたし。

 

もしくは反対に、こまやかな日本語表現を求めすぎて「これじゃない感」を抱く場合もあるかもしれませんね。

この本では、日常使いにより過ぎているかもしれません。

 

ということで、さあ買え!すぐ買え!とまでおすすめしませんが

もし書店で見かけたら、手に取ってぱらりとのぞいてみてほしいなとは思います。

 

 

 

ではね |ω°)ノ

 

*私の勝手でお三方のブログを言及させていただきました。

お差支えがあればすぐに修正・削除しますのでお手数ですがご連絡ください*

 

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